ネットフロンティア(宇都宮市、武田文夫社長)は10月1日、電子マネー機能付き携帯電話「おサイフケータイ」用の広告サイトを開く。取得したクーポンを店頭の読み取り機にかざすと広告料が発生する成功報酬型を始めて採用する。年内にはクーポンを自動配信する会員登録システムも立ち上げる。おサイフケータイの普及を背景に、同事業で3年後に10億の売り上げを目指す。
パソコンと携帯から閲覧できるサイト「ポコカ」にクーポンを掲載する。クーポンをダウンロードした携帯を店頭の読み取り気にかざすと、1人の利用につき百円が広告主に課金される仕組み。店頭とサイトを連動することでクーポンの利用上限枚数を設定できるため、広告主が予算を組みやすいのが特徴。取得人数と実際の使用人数を比較できるため効果を測定しやすい利点もある。
店頭で画面を見せる従来のクーポンは広告掲載に対して課金していたが、ポコカでは市販の読み取り機(3000円程度)の導入以外にコストがかからないため、美容院や飲食店など小規模事業者を中心にニーズを見込んでいる。来年3月までに百店舗の広告掲載と300万円の売り上げを目指す。
会員登録なしでクーポンが取得できるなど、利用者の利便性も高めた。たまると商品と交換可能なポイントもクーポン使用にあわせて加算する。年内には、指定された地域やカテゴリーの新着クーポンを自動送信する会員登録システム「ポコカメンバーズカード」の稼動も目指す。
非接触型ICチップ「フェリカ」を搭載したおサイフケータイは、去年7月にNTTドコモが発売した。KDDI(au)が今年から、ボーだフォンも11月から参入する。
ネットフロンティアは2004年設立で、2005年4月期の売り上げは1300万円。ポコカのサービスに関して5月末に特許を出願したほか、6月には栃木県産業振興センターから助成金の支給を受けている。 |